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写真集「 秘する肉体(からだ) 大野一雄の世界 」
株式会社クレオ
¥ 2,000(税別)
2006年7月出版
A4ワイド判 ダブルトーン

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>>出品者

会田健一郎
安達和実
荒木経惟
池上直哉
石井彰
稲田卓史
井上明
上田義彦
岡村秀純
小熊栄
小野庄一
加藤英弘
神山貞次郎
木之下晃
木山晃子
熊原美恵
久留幸子
グロッシェル, アーノルド
佐藤ジン
塩野谷みちる
白谷達也
ダイトウノウケン
高嶋ちぐさ
高島史於
高橋成忠
武田幸子
谷口雅彦
田村尚子
塚本博昭
長美智子
古沢俊美
細江英公
松尾忠男
松本徳彦
松本路子
宮内勝
森日出夫
守屋要
谷古宇正彦
山口晴久
山本宗補
吉田隆一

(五十音順)


>>出版にあたっての大野慶人氏のことば


「 秘する肉体 (からだ)」
 大野一雄は、函館の裕福な家庭に生まれたのですが、家が次第に没落して、母の妹の住む秋田に預けられました。ま
た、函館に初めて通った市内電車、それを祝う花電車で自分の妹を亡くしています。高校時代はグラウンドを耕して、
陸上部を作り、400メートルの秋田県記録を残しました。その姿には、父一雄の深い悲しみと孤独が現れているように
思います。
 それから東京に出てきて、今の日本体育大学に行きました。初めて就職したミッションスクールでは、学院長からキ
リスト教の教えを受けて、クリスチャンになります。しかし戦争で中国に5年、ニューギニアに2年行って、一つの地獄
を体験しました。ニューギニアから帰る船のなかでも、多くの戦友が亡くなり、彼らを水葬しながら、帰ったら、死者
のために水母(くらげ)の踊りを踊ろうと思ったといいます。そして帰国してすぐに舞踊活動を再開しました。
 大野一雄の踊る肉体には、これら多くの孤独と悲しみが隠されています。一雄の踊りに祈りのようなものを感じる人
がいるとすれば、それゆえかもしれません。彼の中には生と死がつねにあり、肉体ではなく魂で踊り続けています。そ
して魂そのものの踊りとして、目に見える肉体は超えられて、隠されて行きます。
 これまで数多くの写真家が大野一雄を撮影しました。そこに写し出されてされているのは、肉体です。写真は肉体に
隠されたものを映し出すことはできません。しかし、大野一雄の肉体が、生と死の悲しみを秘すると同時に、その踊り
が肉体を隠して、魂が現れたものだとすれば、そこに写し出されているのは、大野一雄の魂そのものなのかもしれませ
ん。
 そのような肉体と魂を鮮烈にフィルムに焼きつけ、今回の写真集にご協力いただいた数多くの写真家のみなさまに、
深く感謝いたします。
                                                大野慶人


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